アキラ | 今回はかねてより熱望していた東京のシンボル・東京タワーをお題目にしたいと思います そして先日のマンスリーピックアップで取材に対応していただいた竹中工務店の川俣さんにもゲストとして来て頂きました。はい拍手ー! |
一同 | パチパチパチ |
川俣さん | ご紹介にあずかりました、川俣です。よろしくお願いします |
リエ | マンスリーピックアップ見ました! 今まで何とな〜く見ていた東京タワーの舞台裏が知れて得した気分になりました |
ヒライ | そうですね。丸太で足場が組まれているなんて知らなかったですよ |
ユーカ | 取材は私とアキラ研究員でいったんですけど、丸太の足場はその時に初めて知って驚きましたねぇ |
川俣さん | 第一の理由は金属パイプを使った足場は電波障害を起こす可能性があるということですね。そして、第二の理由は鉄塔という構造上一番使い勝手が良いのが丸太なんです。昭和33年の建設当時からのノウハウが生きているんです |
アキラ | ほー。昔からそうなんですね |
ヒライ | 50年前と比べると丸太に変わる新素材なんて色々あると思うんですけど、やっぱり丸太が良いんですか? |
川俣さん | そうなんですよ。先日もグラスファイバーをつかったパイプを試してみたんですけど、ジョイント部分のクランプの使い勝手が悪くて、やっぱり丸太に落ち着いたんです |
リエ | クランプってよくある単管クランプですよね?使い勝手が悪いんですか? |
川俣さん | 一般の施工でしたら何ら問題はないんですけど、東京タワーに関しては丸太+針金に勝る組み合わせはまだ見つけられないですね |
ユーカ | 塗装は機械による自動化とかされてたりするんですか? |
川俣さん | いえいえ、これも職人さんによる昔ながらのハケをつかった塗装ですよ |
リエ | え〜!あの面積を全部ハケでぬってるの!? |
川俣さん | そうですよ。一般の建築物なら他のやり方がありますが、電波塔なんで細心の注意を払いながら丁寧に塗っていくんです |
ヒライ | 途方も無い労力ですね |
川俣さん | そうかも知れませんね(笑) でもそうやって綺麗になっていく東京タワーをみると何とも言えない達成感がありますよ |
ユーカ | 一般の人では登れない所まで行ったりもするんですか? |
川俣さん | もちろんありますよ。最上部にある特別展望台、そのちょっと上ぐらいまでですけど |
リエ | それって、室内じゃないですよね? |
川俣さん | はい。高さ約250メートルの屋外ですよ |
リエ | すごーい!!冬とか寒くないんですか? |
川俣さん | それはもう寒いですね。でもその場所から見る朝日はもう半端じゃないですよ |
アキラ | そこはもう仕事冥利に尽きるって感じですかね(笑) |
川俣さん | 本当に東京タワーの施工管理をやっててよかったと思います |
ユーカ | 5年後の再塗装も川俣さんが担当するんですか? |
川俣さん | 5年後は分からないですね。多分他の人間が担当すると思います(笑) |
ユーカ | そうなんですか。寂しかったりしません? |
川俣さん | そうですね。でもやりがいのある現場は他にもありますし、現在も東京タワーだけではなく他の現場も見ていますので、建築に関わっているかぎり僕は幸せですよ |
ヒライ | それすごく分かります。多くの職人や技師たちと一つの建築物を造りあげる達成感はなかなか他では味わえないですよね |
川俣さん | ええ。この感覚はみんなに知って欲しいような、教えたくないような(笑) |
アキラ | そうそう。話変わるけど、取材の帰りに僕おすすめの東京タワー撮影スポットに行ってきたんだよ |
リエ | え、そんな事やってたんですかー。わたしも行けば良かった! |
ユーカ | 私が撮ったんですけど、なかなか壮観な写真が撮れましたよ |