アキラ | 定例会議はじめまーす、今日はゲストがいまーす |
神田さん | こんにちわ。神田サオリです |
ヒライ | 今日はどう言った感じで進めますか? |
ユーカ | 折角だから神田さんに色々聞きたいですね |
アキラ | 表現者として建築をどう考えているの聞きたいねー |
神田さん | そうですね、幼い頃海外で育ったせいか、日本古来の物にすごく惹かれるんです |
リエ | あー、わたしも和風建築好きです! |
ヒライ | ボクも長屋とか憧れた時期があったな〜 |
アキラ | おぉ、マジかいヒライくん。意外な一面ももってるんだね |
ヒライ | でも現在の日本と長屋全盛の時代とでは気候も生活環境もだいぶ変わってますし、実際住むとなると不便な事も多そうな気もしますね |
アキラ | そうだねー。温暖化やらなんやらで昔の日本住宅の夏に涼しく過ごす知恵とかも効果が薄れてきているもんな |
ユーカ | ですねー。エアコンの無い生活は考えられないし、温暖化の影響もあって昔よりも確実に夏は暑くなってますよ |
アキラ | それ江戸時代とかのこと?(※1) |
リエ | 日本家屋って過ごしやすい工夫がたくさんあるって学生時代にならいましたよ |
アキラ | 庇(ひさし)とかって雨対策だけでなく日の高い夏の日差しを避ける為のものだしね |
神田さん | それ聞いた事あります。夏だけでなく冬の事も考えられているって |
夏の日差しが高い時期では室内に入る太陽光を防ぎ、冬になるにつれ太陽光を取り込むという絶妙なバランスにより成り立つ日本家屋の図
アキラ | 日本家屋は深いね |
リエ | 障子なんかも少ない光源を効率よく拡散させ部屋全体を明るくしたり、空気清浄機のフィルターの様にタバコの煙を浄化したりしてますよねって学校で習いましたー |
ヒライ | やっぱり日本家屋に住みたくなってきたぞー! |
神田さん | 畳のニオイもイイですよね |
ユーカ | 日本古来の畳を作る職人さんって今どれくらいいるんでしょうね? |
リエ | どうなんでしょうね。気になりますねー(※2) |
ヒライ | マンションなんかにある和室にありがちな中途半端な“和”の感じが好きじゃないんですよね |
神田さん | その気持ちわかります!和風で行くならとことん“和”にこだわって欲しいです |
ユーカ | 賃貸物件なんかは中途半端に和室にしちゃってる部屋とか多いですよね |
アキラ | 若いコは“和”よりも“洋”を選びがちだしね、和室はないがしろにされがちだね |
ヒライ | 逆に外国人の方が“和”にこだわってたりもしますよね |
神田さん | フランク・ロイド・ライトも大の日本びいきって聞いた事ありますよ |
アキラ | そうなんだよね。浮世絵のコレクターでもあったみたいだよ |
リエ | へー、そうなんですか! |
アキラ | あ、そう言えば2006年だったかな。ニューヨークで彼が残したスケッチをもとにした建物が新しく建てられたんだけど、それにあたってパース製作の協力をしたのが、俺らの祈念すべき初取材となった3次元CAD『ArchiCAD』のグラフィソフトジャパン! |
ヒライ | ほほお!それはすごい。ぜひ研修として現地に見学しに行かなければ!! |
アキラ | どうぞ、どうぞ、次のGWにでも行ってください。もちろん自腹で!! |
ヒライ | しょぼーん |
ユーカ | まぁまぁ、落ち込まない(笑)。第2回目のイラストでちょこっと紹介した世界最高層マンション、オーストラリアのユーレカータワーも同社のソフトが使われたんですよね |
ヒライ | 世界一といえば日本にも誇れる建造物があるぞ!それは… |
リエ | 東京タワー!!! |
ヒライ | …オレに言わせろよ… |
リエ | えへへ。東京タワーの高さは333m。他にも600mを超えるワルシャワラジオ塔やKVLYテレビ塔みたいに高い塔はあるけど、自立式鉄塔では竣工から50年を迎える今も世界一なんです |
ヒライ | 今ここにいるメンバーの中で、完成当時に生まれていた人はさすがにいないけど。まさに小松崎茂さんの描いた"これからの日本"が現実になったって感じだったんだろうな |
リエ | 最近では、新東京タワーばかりが注目されてますが、もう一度、今の東京タワーを改めて見直してもいいかもしれませんね。ある意味、私たちが目指す理想の建築物の原点につながる建物だし |
ユーカ | 賛成!いいこと言うねぇ。リエ研究員 |
アキラ | おいおい。盛り上がるのはいいけど、ゲストの神田さんに少しは気を遣えっての。すみません。こんなヤツらで。これに懲りずに、今後ともよろしくお願いしますね |
神田さん | いえいえ(笑)。また、私でご協力できることがあれば、いつでも参加しますので、声をかけてください |
(※1) 江戸時代の気温は現在と比べ2度から7度低かったと言われています。
(※2) 近年機械による大量生産により畳職人の数は減少傾向にあるが、畳職人になる為には「畳技能士という資格が必要だ。「10年修行して1人前」は健在?
※記事中のデータ、人物の所属・役職は掲載当時のものです。
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