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2007年12月21日

第2回 グラフィソフトジャパン訪問

「未来に残るランドマーク建設」を目指し、早速動き出した理想建築研究所の面々。その第一弾として向かった先は、3次元CADソフト『ArchiCAD』の開発・販売を手がけるグラフィソフトジャパン株式会社(東京・港区赤坂)。
代表取締役社長 原 暢宏氏、マーケティングマネージャー 志茂るみ子氏に、3次元CADの事例と今後の可能性について話を伺った――。

アキラ今回は、研究所を代表してボクとリエ研究員の2名でグラフィソフトジャパンさんに伺っております!
リエはじめまして!よろしくお願いします♪
アキラ早速ですが、貴社のオリジナルソフトである『ArchiCAD』。一体どんなソフトなのか、特色を教えていただけますか。
原社長そうですね、ごくごく簡単に言えば、パソコン上に実際の建物と同じような仮想のモデルを作ることができるCADソフトといえますね
志茂さん3次元の仮想モデル(バーチャルビルディング)から平面図や立面図、断面図といった2次元の図面を必要に応じて出力したり、モデルの一部を拡大して2次元の詳細な寸法を書き込んだりすることもできるんですよ


【ユーレカタワーのデータ展開例】たった1つのデータからこれだけの表現の展開が可能になる。図面だけよりも完成のイメージが分かりやすい!

アキラす、すごいですね〜(イマイチ理解できてない)。……で、3次元CADのいちばんすごいところはどこなんでしょう?
原社長建物の完成イメージや細かい施工部分までを、現場に関わるすべての人に視覚的にわかりやすく伝えられることでしょう
志茂さんご存知のとおり、建築には意匠図面や構造図、設備図など、いくつもの図面が必要です。でも、2次元の図面と実際にできあがった建物にはどうしても誤差が生まれますよね?でも、みんなが同じ3Dの完成イメージを見ながら作業すれば、そういった誤差は少なくなります
原社長たとえるなら、英語や日本語、スペイン語といったバラバラな言語が飛び交っていた現場に、みんなに通じる共通語ができた、ということができるかもしれませんね
リエなるほど!まるで“バベルの塔(※1)”の逆バージョンですね!(笑)
アキラところで、このソフトの開発はいつから始まったんですか?
原社長1982年です。グラフィソフトの創業者でハンガリーの科学アカデミーの学生だったガボール・ボヤールが、当時出たばかりのアップルコンピューター用に開発した3次元CADが始まりです
アキラ25年も前から、3次元CADを視野に入れて開発してたんですか!?
原社長そうです。先見の明があったんですね。しかも当時は8ビットのパソコンで開発していたんですよ。
リエえー!それってファミコン(※2)と同じじゃないですか!
原社長創立20周年のとき、ボヤールはこう言っていましたよ。『当時は本当に何もなかった。あったのは、オレの夢だけだ』って
アキラおー!ダンディズムですね!
志茂さん彼は、将来的にCADの技術でいろいろなことが可能になると確信していたんですね。実際、たった25年でCADはこれだけ進化を遂げたわけですから……

【アーキキャドで作られた法隆寺の3Dアニメーション】これにより法隆寺の構造や建築の工程が視覚的に理解できる。しかも3Dゲームの様に建物の中を自由に移動できて、バーチャル観光も出来るんです。

アキラとはいえ、今でも現場では2次元の図面が主流ですよね。
志茂さんそうですね。まだまだ3次元CADの浸透率は低いのが現状ですね
原社長そういう意味では、建築の世界は遅れていると言えるかもしれません。例えば、自動車などの製造業ではすでに3次元図面が主流で、人間の代わりにロボットが作業することも珍しくありませんから
リエじゃあ、いつかはロボット型重機に職人さんたちが乗り込んで作業をする、なんて時代が来るかもしれませんね。
アキラすごい!まるでガンダムとかエヴァンゲリオンみたいな世界だな。
リエそうなると、現場監督は司令室のような場所で指示を出すんですねぇ。カッコヨスですねぇ。
原社長はははは。それはまだまだ先の話でしょう。でも、図面の代わりにみんなが現場にノートパソコンを持ち寄って、プレビューしながら作業を進める……なんていう光景は、そう遠い未来ではないかもしれませんね
アキラなるほど。僕たちが目指す「未来のランドマーク建設計画」。まずは『ArchiCAD』を使って、バーチャルに描くという作戦もありそうだな、リエ研究員。
リエはい!取材に伺ってよかったです♪
アキラところで、『ArchiCAD』のユーザーで、研究所の計画に賛同して、力を貸していただける方、どなたかご紹介していただけないでしょうか。
志茂さんう〜ん。そうですねぇ……。
リエぜひお願いします!
志茂さんあ!2007年の当社フォーラムにもご登場いただいたパワーユーザーの方で一人、いらっしゃいますよ。環境デザインの仕事に長く携わってらっしゃる方で、海外経験も豊富ですよ。日本では森ビルさん関連のお仕事で、アークヒルズとか、六本木ヒルズとか……。
アキラおぉ!!ありがとうございます!!早速、その方のご連絡先を教えていただけますか。研究所に戻って、スカウトメール書かないと。戻るぞ!リエ研究員!!
リエ原さん、志茂さん。本日は貴重なお時間と良情報、本当にありがとうございました!!

(※1) 旧約聖書の『創世記』に出てくる伝説上の巨大な塔。創世記によれば、かつて地球上の人々は統一された言語を持ち文化を繁栄させ、人類の力を誇示するために天まで届く塔を作ろうとしたという。ところが、その行為を見て怒った神が人々の言葉を乱し、意志の疎通をできなくさせて塔の建設を阻止した、というストーリー。

(※2) 1983年に発売されたファミリーコンピューターの略称。8ビットCPUを搭載し全世界で6000万台以上を出荷。2003年9月をもって製造終了。製造ラインの一番最後のファミコンは「ラストファミコン」と呼ばれ任天堂が保有している。

※記事中のデータ、人物の所属・役職は掲載当時のものです。

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