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「働く」建設WALKER×日刊建設工業新聞社

2015年1月30日

株式会社フクダ・アンド・パートナーズ 代表取締役社長

福田 哲也

新しいスタイルによる建設と不動産の専門サービスを手がける(株)フクダ・アンド・パートナーズ(東京都中央区)。物流・商業施設づくりに特化した「コ・ソーシング事業」をビジネスモデルに、業界での存在感を高めている。福田哲也社長に、同社の事業の特色、経営方針などを聞いた。

99%が特命!“コ・ソーシング事業”という独自のビジネスモデル

(株)フクダ・アンド・パートナーズは、福田社長が2001年に創業。大手ゼネコンで物流生産エンジニアリング部を立ち上げ、中心的に参画し、営業リーダーとして100億円規模の部門に育て上げた経験を活かし、物流・商業施設分野にターゲットを絞って事業をスタートした。

「当社は、土地探しから計画の立案、マーケット調査、設計・監理、工事監修、テナントリーシング、完成後の運営管理までお客さまのニーズに対応した多様なサービスを提供しています。お客さまが全面的に業務を外注する一般的なアウトソーシングと異なり、お客さまと一体で建設計画や不動産活用などについて最善のソリューションを導き出す“コ・ソーシング事業”を展開しているのが、当社の特徴です。お客さまの多くは施設建設が本業ではなく、不動産や建設の専門部署がないため、当社がその機能を補完し、中立、客観的な立場で実務を代行しています」

業務の99%が特命契約で、物流施設開発の設計監理とプロジェクトマネジメント業務でこれまでの実績は146万坪にも及ぶ。

人材こそが会社最大の“経営資源”。

多岐にわたる専門サービスを提供するのは、異種異能な人材。 建設業界で数十年間活躍してきたベテランをはじめ金融、情報通信、製造業など様々な分野の出身者が、それぞれの知見、経験を活かしている。

正社員は、入社時の年齢にかかわらず65歳の定年まで昇級・昇格の機会を与え、55歳で入社して60歳で役員になった社員、60歳で入社して64歳で本部長になった社員もいる。雇用形態、勤務体系もフレキシブルで、最近は女性社員も大きな戦力となっているそうだ。

「専門性は会社ではなく人に備わっています。まさに人材こそが経営資源です」と福田社長は言い切る。

現在、建設市場は東日本大震災の復興事業や2020年の東京五輪に向けた投資などで久しぶりに活況を呈しているが、いまの建設需要は短期的という見方が強い。

新たな価値を生み続ける「One More Try!」の精神。

「確かに供給過剰になったり、土地の値段や建設コストが上昇したりすると、投資は止まるかもしれません。しかし、我々が対象としている物流・商業施設は、災害時のBCP(事業継続計画)策定や老朽施設の改修、それに伴う一時移転などの需要により、投資がとぎれることはありません。国内の建設市場は縮小するでしょうが、もともと当社は単に事業規模の拡大を目標にしているわけではなく、雇用を守り、お客さまに高品質のサービスを提供し、期待に応え続けることで、我々の事業が真に社会に役立つ企業づくりを目指してきました。その結果が、13期連続の黒字という結果につながっています。今後はコ・ソーシングや不動産のコンバージョンに加え、専門サービスをデータベース化し、より多くのお客さまにリーズナブルな価格で提供するデータ事業に取り組んでいきます」

一方で、アジア展開を本格化。昨年、シンガポールとミャンマーに現地法人を設立した。ミャンマーではすでに、日系駐在員向けのサービスアパートの設計・施工業務を受注している。

「ミャンマーでの事業は当面、不足しているオフィスや住宅の建設業務が中心になりますが、インフラが整備され日系の物流・商業系企業が進出した際に国内と同様のサービスを提供できるよう、準備を進めます。またベトナム、インドネシア、タイの市場も開拓し、10年後にはシンガポールを拠点としてアジア事業を収益の2割程度まで成長させたい」

【取材後記】
高校、大学時代はラグビーに没頭していた福田社長。攻守にわたる要のフランカーとして活躍した。同社の企業スピリットは「One More Try!」。 さらにトライを取るため相手に立ち向かうように、もう1回の努力を惜しまず、積み重ね続ける精神を表現している。実際、創業から13年間、“コ・ソーシング事業”で建設・不動産向けの新しいサービス領域を切り開いてきた。さらに今後、どのような価値を社会に提供していくのか。同社の次なる展開に注目したい。

[了]

本社:東京都中央区日本橋小伝馬町1-7 スクエア日本橋5F
事業所:東日本事業部(仙台市)・西日本事業部(大阪市)
設立:2001年12月13日
資本金:5000万円
代表:代表取締役社長 福田 哲也
従業員数:役員 8名 従業員 68名 合計76名 (2014年10月1日現在)
事業内容:プロジェクトマネジメント業務/設計・監理業務/リニューアル工事支援業務/建物
状況調査/アセットバリューアップ事業/不動産ソリューション

福田哲也(ふくだ・てつや)
1966年千葉県生まれ
1989年4月フジタ工業株式会社(現・株式会社フジタ)入社、東北支店配属
1997年11月営業本部営業部異動
1998年4月営業本部営業部課長兼本社物流・生産エンジニアリング部営業リーダー
2001年4月営業本部営業部部長
2001年12月退職、株式会社フクダ・アンド・パートナーズ設立

※記事中のデータ、人物の所属・役職は掲載当時のものです。

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